
善玉菌を使った最新口腔ケアで、患者さんのQOLを向上|歯科医院さんに知ってもらいたいお仕事図鑑⑧
口腔内の細菌バランスが、全身の健康に影響を与えることがいま注目されています。
しかし数あるオーラルケア製品の中には、悪玉菌を抑制するだけでなく、善玉菌まで排除するリスクがあるものも少なくありません。
そのため、どんなオーラルケア製品を使うべきかは、非常に悩みどころと言えます。
そこで今回ご紹介したい方が、乳酸菌の製品開発ひと筋に21年。「乳酸菌に選ばれた男」と呼ばれる、乳酸菌の達人。(株)H&J代表取締役社長の中村仁さんです。
「趣味は?」とお聞きすると、迷わず「仕事」と答えられるほど、とことん乳酸菌の可能性を追求し続けてきた中村さん。
一体どのようにすれば口腔内の細菌バランスをベストの状態に保てるのか、お話を伺いました。
株式会社H&J
代表取締役社長 中村 仁さん1978年広島県廿日市市出身。2001年に乳酸菌を扱う会社に入社し、2003年に乳酸菌メーカー最年少の理事になる。2010年に独立し、株式会社H&Jを設立。2019年に自社菌である仁酸菌を発見し、2024年に口腔内細菌を整え、腸と脳を同時にケアする歯科用の製品開発に成功。「仕事が趣味」と言うほどの仕事大好き人間で、乳酸菌ひと筋の道を21年、ただひたすらに歩み続ける。現在は43カ国の商標権を保有し、5カ国と独占契約するなど、世界を股にかけて活躍している。乳酸菌業界の異端児として、「乳酸菌に選ばれた男」の異名をもつ。
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乳酸菌の道へ進むまでの軌跡と現在の活動
――中村さんが乳酸菌のお仕事に携わることになったきっかけは何でしょうか?
中村さん:牛の腸内細菌に興味を持ったのが、もともとのきっかけです。私は広島県で生まれ育ったのですが、隣の島根県に三瓶山という山があって、そこに三瓶牛という牛が放牧されていました。その牛がとても元気で、目がキラキラしていたのを見て、「なぜこの牛たちは、草しか食べないのに、こんなに身体が大きくて元気なのだろう?」と思ったんです。
もしも私が草しか食べなかったら、ガリガリに痩せて元気をなくしてしまうでしょう。そこで調べたところ、牛の胃の中には腸内細菌がいることがわかったんです。この微生物が牛の身体の中にいることで、食べたものが身体を大きくする成分に変わっていたんですね。
そんな風に腸内細菌に興味を持っていたので、23歳のときに乳酸菌を扱う会社に入社し、2年後に最年少理事になり製品開発に携わることになりました。
それからずっと乳酸菌を研究し続け、31歳のときに独立して、株式会社H&J を立ち上げました。
――現在はどのような事業を行っているのですか?
中村さん: 乳酸菌の研究開発と、それを活用したサプリメントの販売をしています。また乳酸菌だけを企業に販売して、取引先の企業さんが、化粧品に入れたり、歯磨き粉に入れたり、サプリメントに入れたり、豚汁に入れたり、ペットフードに入れたりケースもあります。製品は日本の工場で生産しています。中国で展開している製品については、中国の工場で生産しているものが多いです。
多彩な活用法を持つ「HJ1乳酸菌」とは?
――歯科医院さんにも乳酸菌の製品を卸されているそうですね。
中村さん: はい。当社独自の仁酸菌(HJ1乳酸菌)を配合したエイチジンシリーズなどを、歯科医院を通して患者さんに使っていただいています。
乳酸菌がなぜ口腔ケアに必要なのかは、私の著書「新しい乳酸菌の教科書」(辰巳出版)や、「乳酸菌 お口・肌のトラブル解決できる」(主婦の友社)を読んでいただけるとわかるかと思います。デンタルシステムズさんでも、3月6日のランチタイムセミナーでお話しさせていただきました。
日々の乳酸菌が、すこやかな口腔環境をサポート
――患者さんが日頃から乳酸菌を摂り続けることで、歯科の予防につながるということでしょうか?
中村さん:日々の乳酸菌摂取が、口内環境のバランスを意識する一つの手段として注目されています。
当社が開発した「仁酸菌」は、日々のオーラルケアとともに取り入れることで、すこやかな口内環境をサポートします。 予防歯科に重きを置いておられる歯科医院の先生方に向けて、そのことをお話しさせていただいています。デンタルシステムズさんでも、3月6日(木)のランチタイムセミナーでお話しさせていただきました。
信頼のおける歯科医院に患者さんが足を運び、予防についてしっかりと勉強されているドクターと患者さん、そして本物の製品を販売している当社がトライアングルで結ばれる。そんな良い関係を築きたいと思っています。
――乳酸菌の製品の形状はどのようになっていますか?
中村さん: いろいろなタイプがあり、チュアブルのように舐めるタイプの錠剤もあれば、ゼリータイプ、歯周病の部位に貼るシートタイプもあります。口内炎パッチのようになっているものもあります。ゴクンと一気に飲む必要がないので、気管に詰まったりすることもなく、訪問歯科の先生も安心して使われています。
「HJ1乳酸菌 」の歯科医院での活用事例
――実際の歯科医院での事例があれば、教えていただけますか?
中村さん:歯科医院での活用事例として、40代の方に使用いただいたところ、歯垢の付着部位にシートを使用し、軽いブラッシングで清掃がしやすくなったという声がありました。
また、高齢の方に対して繰り返しご使用いただいた結果、口内環境が整い、清潔な状態を保てたというケースもあります。
日々のケアをサポートする選択肢のひとつとして、現場でも関心が高まっています。
――乳酸菌を摂ることは、虫歯の予防にもなりますか?
中村さん:私の子どもたちは毎日仁酸菌の錠剤をなめています。
歯磨きはブラッシングのみですが、日々のケアの一環として口内環境を整えることを意識しています。
また、寝る前に仁酸菌のゼリーやシートを使うと、朝起きたときの口内がすっきりしている感じがすると家族内でも好評です。
顧客の笑顔が原動力!より良い製品作りへの情熱
――こういった商品は高いイメージでしたが、手に取りやすい価格で提供されていてビックリしました。中村さんがお客様のために、良心的に事業をされているのが伝わってきます。お仕事をしていて、やりがいに感じることは何ですか?
中村さん: 私はもう、仕事しか興味がないので(笑)、仕事をすることそのものがやりがいと言っていいですね。いい製品を作ることができて、その製品を使った方が笑顔になってくださったときは、何とも言えない達成感と、自分の存在意義を感じます。
すでにこの世にあるものを販売しても、自社の利益追求のためでしかありませんし、そのために会社を作ったわけでもありません。より良いものをつくり、お客様に喜ばれ、結果的に伸びていくような会社にしたいと考えています。
――歯科クリニックの院長先生に向けて、中村さんからひと言メッセージをお願いします。
中村さん:私は、口腔ケアが私たちの健康全体に深く関わっていると考えています。
最近では、全身の健康状態と口内環境の関係に注目が集まっており、歯科医院の先生方の役割はますます重要になっています。
日々の診療を通じて、患者さんの口腔環境を整える取り組みを行っている先生方と、仁酸菌を通じてご一緒できることを楽しみにしています。
―― 中村さん、貴重なお話をありがとうございました!
全身の健康と口腔ケアの関わりが重要性を増していく中、中村さんの研究と製品開発は、日々のケアをサポートする選択肢のひとつとして、今後注目されていくかもしれません。
今後の中村さんの活躍をぜひチェックしてください。
【会社概要】
■仁酸菌ホームページ (お問い合わせはこちら)
https://www.jinsupplement.jp/ (外部サイトに移動)
■著書
「ペット生き生き腸活ライフ(2024年2月出版)」(外部サイトに移動)
「乳酸菌でお口・肌のトラブルは解決できる(2023年7月出版)」(外部サイトに移動)
「新しい乳酸菌の教科書(2020年11月出版)」※ベストセラー|自然治癒力、免疫力部門売上1位※2020年単月(外部サイトに移動)