歯科医院もキャッシュレス決済の時代!導入するメリットを解説!
便利な支払い方法として、キャッシュレス決済の需要はどんどん高まっています。
キャッシュレス決済が使えるかどうかで通院先を選ぶ患者様もいるかもしれません。
当記事では、キャッシュレス決済の概要からメリット、導入するときのチェックすべきポイントまで解説いたします。
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キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済とは、「現金を使用しない決済手段」のことで、カードやスマートフォンを決済端末にかざしたり、差し込むだけで支払いが完了します。クレジットカード、デビットカード、電子マネーやスマートフォン決済、QRコードやバーコードを読み取るコード決済など、多種多様な決済手段があり、支払い方法もさまざまです。
キャッシュレス決済の現状
先進国の中で、日本のキャッシュレス決済の普及率は遅れていますが、一般社団法人キャッシュレス推進協議会 - PAYMENTS JAPANの「キャッシュレスロードマップ2021」によると、キャッシュレス決済の需要は徐々に高まってきており、2010年の13.2%と比べると、2019年までに約2倍に増加しています。(※1)
スマホ決済の登場や、新型コロナウイルス感染症の拡⼤により、「⾮接触」という点が注⽬され、利用者の増加につながったと考えられます。
(※1)キャッシュレス支払額と民間最終消費支出に占める比率
【出典】一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ 2021」
消費者庁の調査(※2)によると、キャッシュレス決済の利用者がメリットと感じていることは
●支払手続を簡単・迅速に行えること
●割引やポイント等の特典が得られること
●現金を持ち歩く必要がなくなること
などが挙げられ、最近では現金授受や財布を持ち歩くことに煩わしさを感じていたり、現金にはない付加価値を求めている利用者も多いようです。
また、楽天インサイトの調査(※3)によると「キャッシュレス決済手段を利用できたらいいと思うお店・場所・サービス」は、インターネット通販に次いで、医療機関が挙げられています。
- インターネット通販(47.7%)
- 医療機関(39.2%)
- 飲食店(37.6%)
- 各種税金(36.0%)
さらに、消費者庁の調査(※4)で「現金払いしか利用できずに困った店舗、場面」に対して、病院・診療所と回答した人が最も多いという結果でした。
- 病院・診療所(28.0% )
- 飲食店(17.7% )
- 小規模小売店(16.9% )
- 役所(11.5% )
歯科医院でも、患者様が希望する決済方法を使用可能にすることで、患者満足度向上が期待できます!
(※2)消費者庁「キャッシュレス決済に関する意識調査結果[令和2年12月(確報)]」
(※3)楽天インサイト「キャッシュレス決済に関する調査(2020年)」
(※3)消費者庁「キャッシュレス決済に関するアンケート結果(2018年)」
政府はキャッシュレス化を推進
経済産業省は、人手不足や生産性向上等の課題解決や、広がるインバウンド消費拡大の為、2025年までにキャッシュレス普及率が40%に到達することを目標に掲げており、将来的には世界の中でも最高水準の80%を目指していくと宣言しています。
2020年には「キャッシュレス・消費者還元事業」が行われ、日本のキャッシュレス化を加速しました。政府は今後もキャッシュレス決済の普及に力を入れるとしており、ますますキャッシュレス決済の需要は高まると予想されます。
※【参考】経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」
歯科医院がキャッシュレス決済を導入するメリットは?
世間的なニーズが高まっている、国がキャッシュレスを推進している以外に、歯科医院がキャッシュレス決済を導入するメリットをご紹介します。
会計時間の短縮による業務効率化
キャッシュレス決済なら、現金の授受による時間が軽減され、患者様がストレスに感じる診療後の待ち時間を短縮することができます。
キャッシュレス決済を導入することで、現金の管理や、売上と現金の差異が生じる可能性も低減され、レジ締作業時間の短縮・スタッフの業務負担軽減になり、医院全体の業務効率化に繋がります。
会計ミスを削減できる
キャッシュレスにすることで、現金の受け渡しによる預り金の数え間違いや、つり銭のミスが削減されます。
他院との差別化を図れる
自費治療の支払い等、キャッシュレス決済が使えるかどうかで通院先を選ぶ患者様もいるかもしれません。キャッシュレスの需要は年々高まっており、導入する医療機関も徐々に増えてきていますが、まだまだ飲食店やコンビニエンスストアに比べると少ない状況です。他院との差別化を図るなら今がチャンスです。世の中の需要に応えることが、患者様の満足度を向上させ、「患者様に選ばれる医院づくり」に繋がります。
非接触による感染症対策に有効
非接触型のキャッシュレス決済なら、不特定多数の人が触る現金を扱うリスクが削減されます。感染症対策の観点から、医院様も患者様も安心してお使いいただけます。
患者様の負担軽減につながる
支払いにクレジットカードや電子マネーが使えることで、「手持ちが足りないかもしれない」「高額な現金を持ちたくない」といった患者様の不安解消につながります。また、手持ちが足りない場合でも、わざわざ現金を下ろしにいく負担軽減が可能です。
治療費未回収リスクを軽減できる
お会計の際に、現金の持ち合わせがない場合でも、現金以外の支払い選択肢があることで、次回診療時に支払いを持ち越す必要もなく、治療費未回収のリスクを減らすことが可能です。
キャッシュレス決済にはどんな種類があるの?
代表的な下記3つのキャッシュレス決済方法ついて詳しく説明します。
●電子マネー(非接触型IC決済)
電子マネーとは、電子的なデータのやりとりによって決済を行う決済サービスで、後払い型(ポストペイ)、前払い型(プリペイド)といった2種類の精算方法があります。
代表的な電子マネーには、Suica(スイカ)やPASMO(パスモ)、Edy(エディ)などがあります。特に交通機関等でも使用できるSuicaやPASMOは、普段活用している方も多いのではないでしょうか。
端末にカードやスマートフォンをかざすだけで支払いができ、サインレスの為、利用者が増えています。
●QRコード/バーコード決済
QRコードやバーコードをスマートフォンに表示させ、店舗側の端末で読み取る「ストアスキャン方式」と、店舗側のコードをスマートフォンで読み取る「ユーザースキャン方式」があります。
後払い型(ポストペイ)、前払い型(プリペイド)といった2種類の精算方法があり、代表的なコード決済には、PayPayや楽天ペイ、LINE Payなどがあります。
コードを読み取るだけで支払いが完了する手軽さや、日本では2019年10月から実施された「キャッシュレス・ポイント還元事業」の影響で、普及が進んでいます。
※専用アプリが必要
●クレジットカード決済
クレジットカードを用いた決済のことで、後払い型(ポストペイ)のキャッシュレス決済です。利用者がクレジットカード決済を行うと、カード会社が利用料金を立て替えます。後日、指定の口座から利用料金がカード会社に引き落とされる仕組みです。
日本で最も普及しているキャッシュレス決済手段で、利用できる店舗が多いことも特徴です。
キャッシュレス決済の精算方法は?
キャッシュレス決済の精算方法は以下の3つに分類されます。
●前払い型(プリペイド)
プリペイドカードなどに事前に現金をチャージして利用します。PASMOやSuicaに現金をチャージしてご利用の方も多いのではないでしょうか。
●即時払い型(リアルタイムペイメント)
デビットカードなど、紐づけられた銀行口座から、利用した直後に利用金額が自動で引き落とされる仕組みです。
●後払い型(ポストペイ)
クレジットカードなど、後払いタイプのキャッシュレス決済は、決済をしたときではなく後日にまとめて支払いをする清算方法です。
歯科医院がキャッシュレス決済導入する時のチェックポイント
最後に、歯科医院がキャッシュレス決済を導入する際にチェックするポイントをお伝えします。
決済手段が豊富であること
「電子マネーやクレジットカードは使えますか?」とお会計の際に言われたことはありませんか?
クレジットカードやQRコード決済、電子マネーなどの様々な決済手段に対応することも、患者様に支持されるポイントです。
1台の端末で様々な決済手段に対応できること
複数の端末を置くと受付まわりが煩雑になってしまいます。1台の端末で対応できることで、受付まわりをすっきりとさせることができます!
初期導入費用とランニングコストを比較
キャッシュレス決済の手数料は、種類によって多少差はありますが、基本的には3%前後であまり違いがありません。初期導入費用や毎月かかる使用料で比較してみるのもおすすめです。
レセコンと決済端末が連携できると便利!
レセコンと連携できるかどうかは、重要なチェック項目です。
レセコンと連携できない場合、端末に決済金額を入力する手間が発生します。金額を手打ちすると、せっかくキャッシュレス決済を導入してもミスが起こりやすくなる可能性があります。
レセコンと連携できる決済端末を選ぶことで、ミスやトラブル防止・業務効率化に繋がります。
デンタルシステムズのクラウド型歯科用レセコン「POWER5G」なら、キャッシュレス決済端末との連携が可能になります。
どんどん拡大されるキャッシュレス決済のニーズから、利用者は「使えて当たり前」と考えるようになってきています。歯科医院でも、自費診療等の支払いには、クレジットカード等のキャッシュレス決済を使いたいと考えている患者様も多いはずです。
「カードが使えるなら」と自費率アップにつながる可能性もあるかもしれません。
本記事を、キャッシュレス決済導入のきっかけにしていただけますと幸いです。