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訪問歯科の導入で気をつけることとは?必要な機材や費用のイメージを解説

日本の超高齢社会が進むなか、通院が困難な高齢者への歯科サービスの需要はますます高まっています。こうした背景から、地域医療への貢献に加え、医院経営の新たな収益源として訪問歯科の導入を検討する歯科医院が増えています。

厚生労働省の資料によると、在宅医療サービス(訪問診療(居宅)、訪問診療(施設)、訪問歯科衛生指導など)を実施する歯科医療機関の割合は、2020年時点で全体の2割程度に達しています。

▼在宅医療サービスを実施している歯科医療機関の割合

画像引用元:厚生労働省『リハビリテーション・口腔・栄養 参考資料

一方、院外での診療は設備が整った院内とは環境が大きく異なります。そのため、訪問歯科の導入を検討する歯科医院のなかには、「どのような機材が必要なのか」「初期導入費用はどのくらいかかるのか」「衛生管理やプライバシーにはどう配慮すべきか」など、具体的なイメージが湧かずに一歩踏み出せないケースも少なくありません。

この記事では、訪問歯科を始めるにあたって気をつけるべき安全・衛生面のポイントや、必要な機材と費用の目安、そして先行して訪問診療に取り組む他院が実践している業務効率化の工夫について解説します。

出典:厚生労働省『在宅医療における歯科の役割』『リハビリテーション・口腔・栄養 参考資料

目次[非表示]

  1. 1.訪問歯科を始める前に知っておきたい「気をつけること」
    1. 1.1.院外での衛生管理と感染症対策の徹底
    2. 1.2.患者さまのプライバシー保護とご家族への配慮
  2. 2.訪問歯科に必要な機材と初期導入費用の目安
    1. 2.1.訪問診療に必須となる主な機材とポータブルユニット
    2. 2.2.初期導入費用のイメージとコストを抑えるポイント
  3. 3.訪問歯科の安定経営に向けた工夫ポイント
    1. 3.1.介護サービススタッフやご家族との連携ミスを防ぐ
    2. 3.2.訪問先での請求・記録業務による負担を削減する
  4. 4.訪問歯科の業務効率化ならクラウド型レセコン「POWER5G」
  5. 5.まとめ

訪問歯科を始める前に知っておきたい「気をつけること」

訪問診療は、患者さまのご自宅や介護施設という「生活の場」へ踏み込んで行う医療です。院内診療と同じ感覚で臨むと、思わぬトラブルを招くことがあります。

院外での衛生管理と感染症対策の徹底

訪問先は、吸引機や滅菌設備が完備された院内とは環境が根本的に異なります。そのため、消毒用アルコールの携行、使い捨てエプロンやグローブの活用、滅菌済み器具を個別にパッキングして携行するなど、衛生管理には細心の注意を払わなければなりません。

厚生労働省のガイドラインに基づいた感染予防策を徹底し、それを患者さまやご家族、施設のスタッフへもしっかりと伝えることが、医療機関としての信頼獲得につながります。

患者さまのプライバシー保護とご家族への配慮

特に認知症の患者さまや意思表示が難しい患者さまの場合、治療内容の説明や同意取得において、ご家族や施設のケアマネジャーとの密な連携が不可欠です。

また、介護施設などの共有スペースで診療を行う際は、ほかの入居者の目に触れないようパーテーションを活用するなど、プライバシーの確保にも気を配る必要があります。個人情報の取り扱いルールをスタッフ間で事前に共有し、安心して受診できる環境を整えることが重要です。

訪問歯科に必要な機材と初期導入費用の目安

訪問診療をスタートさせるには、持ち運び可能な「ポータブル歯科ユニット」を中心とした専用の機材セットが必要になります。

訪問診療に必須となる主な機材とポータブルユニット

院外での抜歯や切削を伴う治療を行うためには、マイクロモーターや超音波スケーラー、吸引(バキューム)機能を備えたポータブルユニットの導入が必須です。最近では、アタッシュケース型で軽量なものや、準備が簡単なモデルも登場しています。

加えて、携帯用レントゲン、口腔カメラ、嚥下内視鏡(VE)など、自院が目指す訪問診療のスタイル(予防メインか、積極的な治療まで行うか)に合わせた機材選びが求められます。

初期導入費用のイメージとコストを抑えるポイント

ポータブルユニットの新品価格の相場は、一般的に70万〜100万円前後です。これに車両代やほかの診察セットを合わせると、数百万円単位の初期投資が必要になるケースも珍しくありません。

医療機材にかかるコストを抑えるためには、自治体の補助金制度を活用するのも一つの手です。また、訪問診療の記録に必要なレセコンの「システム環境」についても、初期投資が少ないクラウド型を選ぶことで、高額な専用サーバーの導入費用や保守費用を大幅にカットできます。

訪問歯科の安定経営に向けた工夫ポイント

訪問歯科を軌道に乗せるためには、診療技術と同じくらい「連携」と「事務作業の効率化」が重要です。

介護サービススタッフやご家族との連携ミスを防ぐ

訪問歯科で多いトラブルの一つに、介護施設のスタッフやケアマネジャーとの情報共有不足があります。診療スケジュールの変更や、当日の患者さまの体調管理など、多職種が関わる現場では伝達漏れが致命的になります。

電話やFAXだけでなく、ICTツールを活用してリアルタイムにスケジュール調整や診療報告ができる体制を築くことが、トラブル防止と安定した経営の土台となります。

訪問先での請求・記録業務による負担を削減する

訪問歯科に携わるスタッフの負担となっているのが、診療後の「事務作業」です。訪問先から医院に戻り、そこからカルテ入力や介護保険の算定、請求書発行を行うスタイルは、残業代の増加やスタッフの離職を招く可能性があります。

先行して成功している医院の多くは、訪問先でタブレットなどを用いてその場で記録を完結させ、医院に戻る手間を省く「医療DX」を実践しています。

訪問歯科の業務効率化ならクラウド型レセコン「POWER5G」

訪問歯科の事務負担を軽減するソリューションとして、デンタルシステムズが提供するクラウド型歯科用レセコン「POWER5G」があります。

「POWER5G」はクラウド型のため、医院のメインサーバーに縛られず、インターネット環境があれば、訪問先からでもカルテの入力が行えます。レセプト業務のために医院へ戻る手間を削減。残業時間の短縮やスタッフのワークライフバランス改善にも貢献します。

また、複雑な訪問診療の入力も簡単で、さらに、法改正時の自動アップデートや自動バックアップ機能も備えており、安全かつ手軽にIT化を実現できます。

なお、「POWER5G」の導入事例はこちらからご覧いただけます。

まとめ

この記事では、訪問歯科の導入について以下の内容を解説しました。

  • 訪問歯科を始める前に知っておきたい「気をつけること」

  • 訪問歯科に必要な機材と初期導入費用の目安

  • 訪問歯科の安定経営に向けた工夫ポイント

  • 訪問歯科の業務効率化ならクラウド型レセコン「POWER5G」

訪問歯科の導入は、徹底した衛生管理やプライバシー配慮、そして必要機材の選定など、事前に「気をつけること」を整理しておくことが成功の第一歩です。

ポータブルユニットなどのハード面の準備に加え、訪問先でのカルテ入力や請求業務をいかに効率化できるかが、スタッフを疲弊させない安定経営の鍵を握ります。

「出先からでもスムーズに入力したい」「事務負担を減らして診療に集中したい」とお考えの院長先生は、場所を選ばずアクセスできるクラウド型レセコン「POWER5G」の活用を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

監修者 三輪 俊太先生
監修者 三輪 俊太先生
(株)Fooide COO / 医療法人恵眞会理事長 / 歯科医師 自らの医院で歯科訪問診療を武器に展開しつつ、歯科大学・衛生士学校での講義など教育事業も行い、歯科医療者が卒前研修、卒後の外来、病院歯科、施設訪問、在宅医療を通してレベルの高い歯科訪問診療を学習でき、医療の中で活躍できる人材を育成できる現場を作ることを目標としている。 また、医療クリニックへの歯科部門の開設や歯科医院での訪問診療部門の立ち上げのコンサルティング業務を通して、歯科訪問診療を広げる活動を行っている。 Ihana訪問歯科グループ:https://www.ihana-group.com/